主流文明の世界史 魅力と魔力が歴史をつくる

表紙
  • 宮原一武 著
  • 発行 京都通信社
  • 装丁 杉山裕規
  • B6判 540ページ
  • 定価 2,700円+税
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古代シュメールから現代アメリカに至る主流文明を考察し、未来の主流文明の在り方を提唱する。

われわれが「世界史」とよぶ内実は、ほとんどがこの数千年の間に生まれた文明の出来事である。したがって、われわれが世界史として認識する主要なものは、人類の「文明史」なのである。」(「はじめに」により)
人類が築き上げた輝くばかりの文化と文明を代表する主流文明。それを「主流」たらしめたのは、覇権国家の魅力と魔力によるものだった。静止画的に語られてきた従来の世界史を、国際語と国際通貨をキーワードにして探索すると、そこに連続的な世界史を発見する。

目次


はじめに

第1章 狩猟採集から農耕生活へ

  • 地球上に最初に誕生した生命が人類の祖先?/
    縄文人だけでも、弥生人だけでもない日本人の先祖

第2章新しい文明理論 文明を構成する四種類の文化

  • 総合的な研究で専門分野を超える/文化と文明/文明を構成する四つの文化
    Ⅰ 基軸文化/文明を構成する四つの文化
    Ⅱ 政治・行政文化/文明を構成する四つの文化
    Ⅲ 媒体文化/文明を構成する四つの文化
    Ⅳ エンリッチング文化

第3章原始四大文明 主流文明になりえた文明はどれか

  • 古代エジプト文明の成立/モヘンジョ・ダロ、ハラッパーのインダス文明/
    悠久の歴史の黄河・中国文明

第4章古代前期の主流文明 シュメール、メソポタミア、アケメネス朝ペルシャ

  • 主流文明「シュメール」――鬼才たちが創造した文明/
    主流文明「メソポタミア」――軍事力で発展した文明/
    主流文明「アケメネス朝ペルシャ」――賢明で寛大な文明

第5章古代後期の主流文明 フェニキアと古代ギリシャ、古代ローマ

  • フェニキアと主流文明「古代ギリシャ」――商業・軍事力の文明とギリシャ語文明/
    フェニキアに学び、超えたギリシャ/
    主流文明「ローマ」――政治文化とラテン語文化

第6章中世の主流文明 ビザンチン、フランス

  • 主流文明「ビザンチン」 通商を基軸にしたギリシャ正教の文明/
    主流文明「フランス」キリスト教を育み、フランス語を生んだ文明/
    文明の根底に生きるキリスト教/近代社会を実現した基軸文化としての「農業」

 


第7章近代産業革命後の主流文明 魔力と「金」が生んだイギリス

  • 魔力と「金」が生んだ文明/近代経済が生み出した戦争とイギリス文明/
    英語を国際語にしたイギリスの海外進出/「世界の工場」から「世界の銀行」に

第8章現代世界の主流文明 魅力と魔力が交錯するアメリカ

  • 勝ち取るために戦う文明/魅力と魔力が交錯する文明/
    三つの基軸文化と科学・技術を背景に/
    「合州国」の連邦政府と州政府/国際経済とアメリカ・ドルの不思議

第9章「主流」からはずれた諸文明
エジプト、イスラーム、インド、中国、ロシア、中小ヨーロッパ諸国、アジア諸国

  • 「エジプト文明」と「イスラーム文明」の悲哀/「インド文明」の悲哀と魅力/
    「中国文明」の悲哀と魔力/「ロシア文明」の魅力と魔力、そして悲哀/
    「ヨーロッパ諸文明」の魅力と魔力/ヨーロッパの歴史は「戦争史」/
    アジア諸文明の悲哀と希望

第10章移民・植民が築いた諸文明 アフリカ、新大陸

  • アフリカ大陸諸文明の悲劇と悲哀/イギリス移民による諸文明の誕生――悲哀を遺し希望へ/
    スペイン、ポルトガルからの移民による諸文明――その悲哀と期待

第11章文明と個人 人は生まれる文明を選べない

  • 文明と人の生涯 所属する文明が左右するそれぞれの人生文明と宗教との深い関係

第12章未来の主流文明 文明崩壊ののちに女性主導文明が誕生

  • 近未来の主流文明/環境破壊による崩壊と国際通貨システムの創設/
    魅力的な未来の主流文明/男性支配文明から女性主導の文明へ

おわりに

著者の略歴

宮原 一武(みやはら・かずたけ)

1935年、長野県に生まれる。17歳で大学入学資格検定合格、近江絹糸紡績(株)に約1年、陸上自衛隊松本部隊に4年勤務したのち、23歳で同志社大学商学部に入学。現在のニチコン㈱に2年間勤務したのち同志社大学大学院商学研究科修士課程に。在学中の29歳で古津游子と結婚。平安女学院短期大学に勤務(8年)しながら、33歳で同志社大学大学院博士課程単位取得。その後、神戸市外国語大学に26年間勤務。現在は同大学名誉教授。この間、イースタン・ケンタッキー大学客員教授(1993年)、国際比較文明学会理事(1993~1996年)などを務める。専攻は貿易論と比較文明論。国際比較文明学会の理事・会員として世界各地で開催される学会に出席する傍ら、各地の歴史的史跡や遺産を訪ねて歴史と文明を検証。語学力とプロテスタントのクリスチャンとしての視点から、歴史の大きなうねりを客観視してきた。著書に、『国際ビジネスコミュニケーション』(糺書房、1995年)、『文明の構造と諸問題』(近代文芸社、1998年)、『女性主導文明が未来を救う』(文芸社、2004年)などがある。共著に、『21世紀へのアプローチ』(学生社、1989年)、『この国を憂いて』(キリスト新聞社、2002年)、『地球時代の文明学』(京都通信社、2008年)、『晩恋 映子と爺のラブメール』(京都通信社、2017年)などがある。