尊勝院 洛東粟田
尊勝院 洛東粟田
魔よけの「身代わり猿」と猿のカルテット

庚申さんの日には、三尸の虫が嫌うというコンニャクを食べて難を逃れるという風習もあります。それでも心配な人たちは、申(さる)をかたどったお守りを軒先に吊して魔よけとしたそうです。というのも、猿が仲間と毛繕いをしている姿は、まるで虫を取って食べているように見えるからで、「三尸の虫」は猿が大の苦手だったのです。これが「身代わり申」の由来です。
 庚申尊のお使いとして親しまれている身代わり猿。猿といえば、日光東照宮の彫刻に代表される「不見、不聞、不言、(みざる・きかざる・いわざる)」の三猿が一般的ですが、ここ尊勝院にはもう一つ、腹に手をあてた猿や、膝に手を添えて遠くを見つめる猿など、「不★(おもわざる)」も加わった愛らしい猿のカルテットが堂内に祀られています。


尊勝院 洛東粟田
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