土と光の讃歌
耕す汗こそ美しい

  • NPO法人 京都土の塾 編
  • 発行 京都通信社
  • 装丁 納富 進
  • A4判変形 156ページ
  • 定価 1,760円(税込)
  • 2021年5月1日 発行

はじめに
八田逸三 (京都 土の塾 塾長)

「京都 土の塾」は満20歳となった。この間、多くの市民が入塾し、時を過ごし、在籍している。 現代人の多くが馴染み難い、土の世界。これに自ら近づき、体感する。そのことが各人どう感じられ、何を残したのか。それを記したのが、この文集である。 1945年からの飢餓の時代、それに続く社会の各般にわたる激変を経て、経済大国、飽食日本、そして少子高齢化社会への沈潜、鬱屈。 2000年、戦後50数年のひたすらの歩み。それは反自然、離土時代への特化であり、人類一人勝ちを標榜するものだった。その世界に日本の、人類の未来はあるのか! 土の塾は、人と土(自然)とを密着させ、そこに生まれる事象=自然を世に問いかけるべく出発した。 そして今、コロナの時代。土の塾の世界は全く別世界、平穏である。共生の農時間。伸びやかな生命の世界が繰り広げられる。一人勝ち組の暴力は、たえず自然をくすぐりつづける。自然は時々くしゃみせざるを得ず、地球環境は若干不穏である。今、選ばれるべき選択肢は何か。 この文集は、「多様な生命の共生」に生命の躍動を見、美を発見している。イネも、キュウリも、ソバも、ススキもタンポポも、カラスもキジもシカもみな、生命輝いている。 生命輝かない人間も、自然と共生することで美を獲得するのではないか。 コロナ後は、美しい人間を選択することだ‼

もくじ

土の塾 誕生秘話

  • 「大豆を作って豆腐を食おう会」からはじまった 高橋武博
  • 夢に引き寄せられた夫婦 大西言恵
  • 土の塾の20年を振り返って 斉藤義見
  • 開墾のころ 玉井敏夫
  • 「20年ずっと元気」のすばらしさ 本谷二郎
  • 私と土の塾 山下正子
  • 土の塾と私の出会い 末吉俊信
  • 我が友 八田逸三さんと塾生の皆さんへ 高木壽一
  • 「京都土の塾」20周年に寄せて 中村安良
  • 雨中の竹林の集い 織井優佳

土を耕し、土に親しむ

  • コツコツの積み重ねはすごい 山本満里
  • 一年めのようなことはしたくないと… 松浦航海
  • 土の塾=息子? 松浦清美
  • 土と戯れ、かけまわった幼い息子たち 塚本和子
  • 私の「土の塾の不思議」 森川惠子
  • 私の「土の塾時間」 古徳真人
  • 「農」との出会い ─ 小さい頃は農作業が嫌いだったけど 吉松敬二
  • 感謝 宮本俊子
  • “流汗滂沱” 土の塾生3年間の思い出 伊藤省二

命の種をまく

  • 山桜の保護と植樹 西村正弘
  • 土に育てられ 市村寿朗
  • こんな場所で子育てできたらいいのにな 稲垣里香
  • 夢のような話を実現してしまう仲間たち 山田光夫&信子
  • 人生100年時代の学び直し 内田俊一

仲間・家族とともに

  • 土と人触れ合う幸や緑雨かな 川本文江
  • 相棒と一緒に 山田順子
  • 拓く営み「ケ」も「ハレ」に 寺澤将幸
  • 一卒業生の思い 岩田正史
  • 「土の塾」の20歳、おめでとうございます 藤木信子
  • 喜んだのは「がけのぼり」 NPO法人みのりのもり劇場 スタッフ一同
  • 自閉症の息子と一緒に 加賀谷久和・和之
  • 夫のやりたかったこと 太田朱美
  • 土の色に魅せられて 奥村美保
  • 大平一夫さん、ありがとう! 森川惠子
  • もう暫く皆と! 宮本孝江

成長を慈しむ

  • 茶の木との出会い 中久保恵里子
  • 「えらい所へ来てしまった!」から始まった畑通い 川口 満
  • 「6本のたけのこ」に想う 齊藤 修
  • 森で奏でる篠笛 奥 剛嘉
  • 土時間 石井克弘
  • 大地が「人」を育む 池田峰子
  • 特別な空間での楽しい時間 鈴木康久

自然に学び、ともに生きる

  • 「土の塾」の先輩住人 西村信哉
  • 自然に抱かれた生命の輝き 祖田 修
  • 「6本のたけのこ」に想う 齊藤 修
  • 虫の話 西口仁美
  • 初期のたのしい思い出 中村光男
  • 塾との出会いと学んだこと 塩谷勝計
  • ミツバチプロジェクトについて 壷井義弘
  • 山家族 平瀬 力
  • 森は私の拠り所 野田郁代
  • 土の塾での3年間、そして今思うこと 野口朋恵
  • 土の塾に思うこと 後藤春美
  • 自然と人との間にて 牧野光善
  • 土の塾の天敵は獣ではない 尾賀省三

楽しく生きる、人らしく生ききる

  • 塾の畑 石作への道 村田辰雄
  • 貴重な体験の想い出 青木英鶴子
  • 生きる知恵と技術を学ぶ 小國美智子
  • 僕にとっての土の塾 ─ 土とドーナツ 兵藤暁人
  • 私にとっての「土の塾」 貝野 洋
  • 京都マラソンから森の会へ 石井弘美
  • 豊作はいつの日か? 平塚文子
  • 土の塾で学んだこと、この先取り組んでいきたいこと 猪俣謙太郎
  • 響きあう いのちの喜び 榊原雅晴
  • 「石作のサグラダファミリア」の補修に挑む  小林裕一
  • 「木登り」と「井戸掘り」 清水茂也
  • あの時 私は若かった 高橋康江

収穫を祝う

  • 深まった家族の絆 井上邦子
  • 大切な友へ 内田美紀
  • 縄文の憧れ 奥西能彦
  • 土とあそぶ 押田幸子
  • 命はぐくむ土の塾 藤井雅子
  • 主食をつくり、学び、感じたこと 嘉門洋介
  • おはぎ 吉川紀子
  • 自然の息吹とともに生きる 橋本岳人山
  • ベタ畑日記 Better & Better 相田雅子/津熊陽子/中川直子/野中砂千子
  • ぼくはこのお餅の、「おいしい」の中身を知っている 尾崎史明

野生の森の舞台

  • 「夢を集めて」が生まれたとき 宮田(山下)京子
  • 清らかで深い至福感 三橋研二
  • 座談会● 汗と笑の結晶! 「森の舞台」完成を祝って語りあう
  • 野生の森で歌う 牧野元美
  • 森の舞台づくり 島田静雄

かぐや姫

  • 幻のかぐや姫を観た 金沢永恵
  • 「かぐや姫」との出会い 相田雅子
  • 「土の塾」に教えてもらった 栗山裕子
  • 座談会● かぐや姫への愛を叫ぼう!
  • 土の塾の理念を体現する「かぐや姫」 八田逸三
  • 元塾生のうれしい独り立ちの姿 八田逸三
  • 「京都土の塾」のあゆみ
  • あなたも「京都土の塾」に参加しませんか
  • あとがきにかえて 玉井敏夫

土と光の讃歌
耕す汗こそ美しい

  • NPO法人 京都土の塾 編
  • 発行 京都通信社
  • 装丁 納富 進
  • A4判変形 156ページ
  • 定価 1,760円(税込)
  • 2021年5月1日 発行