植治 七代目小川治兵衞 手を加えた自然にこそ自然がある
シリーズ 京の庭の巨匠たち2
植治 七代目小川治兵衛
手を加えた自然にこそ自然がある
写真 田畑みなお
監修 白幡洋三郎
発行 京都通信社
装丁 納富進・秋葉敦子
A4変判 120ページ
定価 2,381円+税
2008年3月20日 発行
ISBN 978-4-903473-02-4
執筆:尼崎博正・小野健吉・白幡洋三郎
座談会:笹岡隆甫・白幡洋三郎・谷 晃・永田 萠
インタビュー:佐野藤右衛門・森本幸裕・矢ヶ崎善太郎
七代目小川治兵衞──通称「植治」(1860-1933)
「水と石の魔術師」と評される卓抜した表現力と創造力をそなえた植治。その植治を支えたのは探求心と合理性をともなう技術、それに都市としての長い歴史が育んだ文化、なかでも人工物にたいする美的感覚ではなかったか。
明治という革命をへたこの時代は、新しいものを受け入れることに躊躇しない時代。欧米の事情を視野に入れつつ行動する山縣有朋、伊集院兼常らの政財界人と出会い、新しい時代の思潮、西欧的な暮らしを学んだ植治は、異文化を知ることで逆に、京都の伝統文化にアイデンティティを求めた。
自然なもの、素朴な表現、つまりは田舎的なものからどれだけ距離をおくかを洗練の尺度とした京都の美意識──人工の美を植治は庭の世界で突き詰めた。それはあたかも、緊張感のない自然を、植治をはじめとする京都の人は許さないかのようである。
「はじめに」から抜粋
■掲載庭園
並河靖之七宝記念館庭園/ 無鄰庵庭園/ 平安神宮神苑/ 平安神宮神苑/ 何有荘庭園(旧和楽庵)/ 円山公園/ 碧雲荘庭園/ 高台寺土井庭園(旧十牛庵)「葵殿庭園」と「佳水園庭園」(ウェスティン都ホテル京都)
