『社会と調査』25号

特集 べイズ統計学が拓く調査データ解析の最前線

2020年9月発行

編集・発行 社会調査協会

B5判 108ページ

定価 1,200円+税

ISBN 978-4-903473-89-5

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巻頭言

心理測定と社会の計量
 村上 隆 中京大学文化科学研究所 特任研究員

  

特集:ベイズ統計学が拓く調査データ解析の最前線

論文 1. ベイズ統計学の考え方
 岡田謙介

  

論文 2. アフターコロナ時代のテスト
 ベイズ統計学を利用した項目反応理論に基づくコンピュータ適応型テスト
  登藤直弥

   

論文 3. 現代的なパーソナリティ測定のためのベイズ統計モデリング
 分寺杏介・岡田謙介

  

論文 4. ベイズ・モデリングを利用したマーケティングの高度化
 宮崎 慧

  

論文 5. ベイズ統計学を利用した欠測データの分析
 伴 正隆

  

論文 6. ベイズ統計学のためのソフトウェア
 JASPとbrmsによる分析
  清水裕士

  

Refereed Paper

外国にルーツを持つ生徒の学力の実態分析
 全国レベルの量的把握の試み
  須藤康介

  

Research Report

社会と調査をつなぐ
 左義長を中心とした地域社会調査の事例から
  笠井賢紀

  

調査の現場から

CS調査のトレンドと課題
 大西直美

  

働く社会調査士

情報を必要としている人に、適切な情報を
 星野咲希

  

社会調査で学んだ「生の声」の大切さ
 曽我美日

  

Commentary

メタ分析
 山田剛史

  

Column 調査の達人

ドナルド・J・トライマン
 社会階層研究と社会調査の巨匠
  石田 浩

  

富永健一
 友枝敏雄

  

Column 世界の調査/日本の調査

PIACC:国際成人力調査
 土屋隆裕

  

21世紀出生児縦断調査
 ミレニアムコーホートを追いかける
  福田節也

  

Column 社会調査のあれこれ

原発閉鎖後のカリフォルニア州の電力公社の再生過程
 長谷川公一

  

クラスター対策と貧困調査
 岩田正美

  

私の3冊

私はどのようにして社会調査を学んだか
 海野道郎

  

著者が語る社会調査テキスト

『入門社会調査法――2ステップで基礎から学ぶ』
 杉野 勇・轟 亮

  

書 評

荒牧草平著
 『教育格差のかくれた背景―親のパーソナルネットワークと学歴志向』
  野沢慎司

  

御厨 貴編
 『オーラル・ヒストリーに何ができるか――作り方から使い方まで』
  湯川やよい

  

北川由紀彦・山口恵子編『社会調査の基礎』
 好井裕明

  

マシュー・J・サルガニック著 瀧川裕貴・常松 淳・阪本拓人・大林真也訳
 『ビット・バイ・ビット―デジタル社会調査入門』
  遠藤 薫

  

矢守克也著
 『アクションリサーチ・イン・アクション―共同当事者・時間・データ』
  酒井 朗

  


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マイクロソフトの共同創業者であるビル・ゲイツは、1996年にマイクロソフトが競争優位に立っている理由としてベイズ統計学の技術を挙げた。そして、2001年には 21世紀のマイクロソフト社の戦略はベイズ統計学であると宣言した。

現在、ベイズ統 計学は自動運転や迷惑メールフィルターなどで使われ、人工知能開発においても重 要な役割を果たしている。データサイエンスが隆盛を極める現代において、ベイズ 統計学はその中心的存在とも言えるだろう。一方で、ベズ統計学は社会科学分野の調査データ解析研究でも活用されているが、そのことは研究者の中でもあまり知られていない。「ベイズ統計学」という言葉は知っているが、それが一体なんであるかは知らないという読者も多いだろう。

本特集は、心理学・教育学・マーケティング分野でベイズ統計学による研究を行っている6名の執筆者をお招きし、各分野における調査データを題材としてベイズ統計学の活用方法や有効性について論じてもらった。また、ベイズ統計学による分析を具体的に 行いたい読者のために、ソフトウェア案内についても企画した。読者にベイズ統計学への注目を持ってもらい、自身のデータ分析に役立ててもらうことができれば幸いである。

尾崎幸謙「特集紹介」から抜粋


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