『社会と調査』27号
特集 社会調査の再現可能性とデータ標準
2021年9月発行
編集・発行 社会調査協会
B5判 122ページ
定価 1,200円+税
ISBN 978-4-903473-97-0
📚 定期購読のお申し込み先は こちら から
目次はこちら
巻頭言
特集:社会調査の再現可能性とデータ標準
船守美穂
朝岡 誠・林 正治
髙橋かおり・五十嵐 彰
田中雅行
Refereed Paper
毛塚和宏
白川俊之
調査の現場から
調査実習の事例報告
板垣竜太
堅田香緒里
働く社会調査士
Commentary
潮村公弘
Column 調査の達人
小川慎一
Column 世界の調査/日本の調査
Column 社会調査のあれこれ
私の3冊
書 評
石岡丈昇
佐藤 寧
辻󠄀 竜平
片瀬一男
丸山里美
科学的・公的な性格を備える社会調査では、近年その成果の再現可能性が重視されるようになってきている。その背景には、データをオープン化・標準化することによって研究成果の公正で有効な共有の促進をめざす世界的な科学界の潮流が ある。ところで、データが共有されて再現可能性を備えるには、その内容を記述する共通の形式が重要になる。なぜなら、共通の形式で構造や要素が記述されたデータであれば、他者がそれを読み解いて利用することが容易になるからである。そこで注目されるのが、メタデータを含むデータの形式を整理して取りまとめた、データ標準である。医薬品情報や地理情報など、いくつかの学問領域ではデータ標準とその共有が確立しているが、社会調査の分野においてはどうなっているだろうか。
今回の特集では、オープンサイエンスや再現可能性に関する議論の現状を概観したうえで、社会調査の分野における、データ標準を整備しながらデータの共有を進めている事例を紹介する。読者諸氏がこうした内容にふれることにより、社会調査の共有知が発展することを期待するものである。
中野康人「特集紹介」から抜粋
