『社会と調査』28号
特集 家族のリアリティを調査する 工夫・成果・課題
2022年3月発行
編集・発行 社会調査協会
B5判 122ページ
定価 1,200円+税
ISBN 978-4-903473-98-7
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巻頭言
特集:家族のリアリティを調査する
木村治生
伊佐夏実・敷田佳子・志田未来・金南咲季
野沢慎司
小特集:社会調査協会における自治体調査支援事業の展開
大谷信介
調査の現場から
調査実習の事例報告
新 雅史
野坂 真
堀田恭子
室井研二
働く社会調査士
Commentary
書 評
小村由香
尾崎幸謙
長松奈美江
石田光男
元治恵子
Column 調査の達人
関 礼子
Column 世界の調査/日本の調査
佐々木由理
宮國康弘
Column 社会調査のあれこれ
南出和余
私の3冊
著者が語る社会調査テキスト
佐藤博樹
2021年度 社会調査協会賞 受賞のことば
社会調査によって家族のリアリティを把握するには、いくつかの困難が存在する。第1に、同じ行為に対する家族成員間の認知(主観的リアリティ)のズレがある。両者を同時に対象としたダイアド・データの取得は、この問題の1つの解決策となる。第1論 文は親子関係に焦点化したダイアドデータによる研究のレビューと独自の調査プロジェクトの紹介、第2論文は夫婦間での認識のズレに着目した研究例になる。
第2の問題は、刻々と変化する家族の実態や経験をどう捉えるかである。パネル調査という方法もあるが、費用・ケースの脱落・テーマの陳腐化等の欠点がある。第3論文は、これらの欠点を考慮して実施された回顧式質問紙調査の試みである。第4論文では、『全国家族調査(NFRJ)』の回答者を対象とした、家族経験についてのインタビューやフィールドワークのデータを、混合研究法での活用も視野に入れた汎用質的データとしてアーカイブ化する試みを紹介する。第5論文は、4年間にわたり、子育て家族を継続的に観察するという意欲的な調査経験から抽出された、視点と知見の報告になる。
さらに、誰を「家族」に含めるかという問題もある。第6論文では、近年増加する非標準的家族の一例としてステップファミリーに焦点化し、「集団論的家族パラダイム」からの脱却とネットワーク論の有効性を論じている。
荒牧草平・多賀 太「特集紹介」から抜粋
