小堀遠州 気品と静寂が貫く綺麗さびの庭
シリーズ 京の庭の巨匠たち3
小堀遠州
気品と静寂が貫く綺麗さびの庭(おかげさまで完売いたしました。只今、第二刷の準備を進めております。刊行の際には、改めてご案内申し上げます。)
写真 田畑みなお・北岡慎也
監修 野村勘治
発行 京都通信社
装丁 納富進・秋葉敦子
A4変判 120ページ
定価 2,381円+税
2008年10月30日 発行
ISBN 978-4-903473-03-1
執筆:小堀宗実・中村昌生・野村勘治
座談会:荒木かおり・熊倉功夫・小堀卓厳・野村勘治
あまたの茶人が流儀を競うなかで、千利休、古田織部と並び称されるまでに新しい茶の世界を切りひらいた小堀遠州。
歌を詠み、花をいけ、端正でやさしさに満ちた美を追究しつつ王朝趣味に生きた遠州には、死をもって生を表現した利休・織部の悲しさはない。狩野探幽に豪華美麗な障壁画を描かせ、草庵の囚われを排除して書院を茶室にして端正な品格をつくる。しかも中国、朝鮮半島、ひいてはオランダの焼き物を注文して茶道具とする趣味人。
多彩な交遊関係・パワーバランスのなかで寛永のサロン文化と美術工芸品に囲まれた日々を楽しむ遠州は、徳川に仕える大名でもある。郷里の近江と琵琶湖を思いつつ、絵画や建築、茶室、庭をプロデュースし、それぞれが響きあう一体感の創出に新境地を見だした遠州は、日本文化の系譜に巨大な足跡をしるした。
その遠州好みを追究するにつれ、遠州の「よくぞここまで」という徹底したこだわりと研ぎ澄まされた感性が見えてくる。
「はじめに」から抜粋
■掲載庭園
金地院「鶴と亀の庭」/ 南禅寺方丈「虎の子渡しの庭」/ 元離宮二条城二の丸「八陣の庭」/ 仙洞御所庭園/ 孤篷庵「近江八景の庭」/ 桂離宮庭園/ 曼殊院庭園/ 頼久寺「鶴と亀の庭」/ 龍潭寺

